安部公房「箱男」

箱男 (新潮文庫)
箱男 (新潮文庫)
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安部 公房
新潮社
売り上げランキング: 11250

すごい。
メタフィクションの一言で片付けられるのだが、それではもったいない。
記述者は誰なのかという問題。
これは、どの記述が真実なのかという問題でもある。
自称「箱男」である「ぼく」の手記らしく始まるのだが、それが破綻し、途中で視点が何の説明もなく目まぐるしく変わる。
「見る」「見られる」の逆転。
何のことかわからないな。
あきらめよう……。
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J・D・サリンジャー「フラニーとゾーイー」

フラニーとゾーイー (新潮文庫)
サリンジャー
新潮社
売り上げランキング: 12681

何を言っているのか意味不明な部分が多い。
中心にいたのはフラニー。
繊細すぎて私の鈍い感受性ではムリ。
宗教論が物語を動かしているらしい。
ところで、あの「巡礼~」という書物は実在するのだろうか?
「絶えず祈れ」という言葉の印象が強い。

安部公房「砂の女」

砂の女 (新潮文庫)
砂の女 (新潮文庫)
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安部 公房
新潮社
売り上げランキング: 11090

これは何なのだろう?
主人公は一人の男。日常に嫌気が差している教師で、周囲に詳しいことをあえて告げずに新種の昆虫を求めて砂のある場所に向かう。そこでなぜか囚われの身になり……。
脱出劇?
しかし結局しない。
つまり人間の日常と非日常をそっくり入れ替えて描いているということか?
とにかく「罰がなければ逃げる楽しみもない」ということらしい。
それはわかった。

伊坂幸太郎「魔王」

魔王 (講談社文庫)
魔王 (講談社文庫)
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伊坂 幸太郎
講談社
売り上げランキング: 1069

それほどエンタメではなかった。
閉塞感に満ちた日本。
自分で考えず周囲の空気に流される大衆がファシズムに向かっていく。
その空気を作ったのはムッソリーニに似た野党のカリスマ党首。
それに立ち向かう安藤兄弟の物語。
腹話術と十分の一は一に等しいツキを武器として。
「考えろ」この言葉がすべて。

ダニエル・キイス「心の鏡」

心の鏡 (ダニエル・キイス文庫)
ダニエル キイス
早川書房
売り上げランキング: 252708

「アルジャーノンに花束を」が白眉。
原文がどうなっているのか気になる。
あとは何のことだかわからない話でいっぱい。
SFだ。

森博嗣「悠々おもちゃライフ」

悠悠おもちゃライフ (講談社文庫)
森 博嗣
講談社
売り上げランキング: 392034

内容は高年齢の男性向け。
掲載雑誌の読者を考えれば当然である。
モリログアカデミィとは違って少し硬い。
まあ、ほぼ写真集かな。

谷川流「凉宮ハルヒの憂鬱」

涼宮ハルヒの憂鬱 (角川スニーカー文庫)
谷川 流
角川書店
売り上げランキング: 5190

名作だ。
オチを知っていたけれども、キャラで読まされた。
予備知識がなかったら急性中毒症状を呈していたかもしれない。
アニメ化の特典として、セリフが脳内で再生されて臨場感たっぷり。

森博嗣「目薬αで殺菌します」

目薬αで殺菌します (講談社ノベルス)
森 博嗣
講談社
売り上げランキング: 92963

久しぶりのGシリーズ最新作。
一連の事件の全体像がぼんやりと明らかになりつつある。
今回、核となるのは、多発する劇薬入り目薬事件(商品名にαの文字)とその製造企業の社員殺害事件。
二つの事件はどのように関連しているのか? あるいはしていないのか? 
そして加部谷&海月に急展開。
これまでと比較して異質なのは、たまに挿入される謎の女性の独白。
ここに何らかの仕掛けの気配を感じるけれど、そこはレッドへリング。
思いもよらぬ結末にたどり着く。
そう、読了後にその部分は必要なかったことがわかる。
驚愕するのは事件についてではないのだ。
そして、私の大好きな西之園さんも登場。
すっかり常識人になっている。
「F」の頃の彼女と比べるとまるで別人である。
年月の経過を感じる。
人間を描くとはこういうことか。
そして赤柳探偵である。
ゆっくりとしかし着実に核心へと迫っている。
海月の謎も。
シリーズとしてどこに向かうのだろう。
着地点は「四季・冬」の二人の邂逅か、百年後か。
次回は一年以上先らしい。
いまから待ち遠しい。

歌野晶午「動く家の殺人」

新装版 動く家の殺人 (講談社文庫)
歌野 晶午
講談社
売り上げランキング: 264557

シリーズ読者に対しては衝撃的な結論から始まる。
作中劇が少し面白い(わかりにくいが)。
大仕掛けを棄てて(あるいは目くらましにして)、現実的な意外な真相を取った。
そしてもうひとつの仕掛けが炸裂。
探偵のフェードアウトぶりもなかなか。
実写化しても面白いのでは?

米澤穂信「夏期限定トロピカルパフェ事件」

夏期限定トロピカルパフェ事件 (創元推理文庫)
米澤 穂信
東京創元社
売り上げランキング: 22881

これはすごい。
驚天動地の謎解き、そこからさらにひっくり返し、最後には破局を迎える。
二重のカタストロフである。
なぜ連作短編としての形態を採っていないのか?
この前作との顕在的な違いが最後に大きな意味を持って我々を嘲笑う。
ところで、このペースだと「冬期限定~」はあるのだろうか?
展開が読めない。

米澤穂信「春期限定イチゴタルト事件」

春期限定いちごタルト事件 (創元推理文庫)
米澤 穂信
東京創元社
売り上げランキング: 97278

日常の謎派の秀作。
と知ったような言葉を使ってみる。
キャラ・青春・意外な真相、とまあこんなところか。



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