筒井康隆「ポルノ惑星のサルモネラ人間」


表題作は、性的な事柄を卑猥だと感じる人間の意識を強烈に皮肉った作品。
「妻四態」これは読んだことがあった。なんと言ってもこの文体がすごい。これだけメチャクチャなのに読みにくくないのだから不思議だ。
「歩くとき」なんだこれは? 歩くという行為をばかばかしく分析し、文章が入り乱れ、最終的に雑踏の歩き方で終わる。なんなんだこれは?
「座右の銘」作家の意識を描いた作品……なのか?
「イチゴの日」イチゴの意味がすべてである。これは強烈な社会風刺だ。
「偽魔王」スプラッターを書いてみたかっただけ? 汁っぽい描写というのはこれか。
「カンチョレ族の繁栄」第二次世界大戦の頃のニューギニアを舞台に、日本男児のステロタイプとしての主人公が人食い民族の襲撃に怯えながら、カンチョレ族の村を目指す。妻は発狂。お供の二人の土人は道中で命を落とす。村に到着し、様々なことが起こり、文明非文明の対立やら何やらを描き、結局カンチョレ族は繁栄していくだろう、という結び。
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折原一「倒錯の死角 201号室の女」

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頭の中を整理しておく。
ネタバレ注意!

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西澤保彦「なつこ、孤島に囚われ。」

なつこ、孤島に囚われ。 (祥伝社文庫)
西澤 保彦
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トンデモな展開だが、実在する登場人物たちのせいで、妙なリアリティがあり、推理も真相もありえない現実味がある。
腎虚って……。
それに奈津子さんのキャラが立ちすぎている。
カリスマだな。
ミステリとしてはどうか?
キャラ小説としては満点。

倉知淳「壺中の天国」

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壺中の天国 下 (創元推理文庫)
倉知 淳
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長い!
飽くまで「家庭諧謔探偵小説」なのだ。
過剰な描写が鬱陶しい。
伏線が評価されての第一回本格ミステリ大賞受賞らしいが、そこは面白さとは関係ないと思う。

山田正紀「ミステリ・オペラ」

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ミステリ・オペラ (下) (ハヤカワ文庫 JA (812))
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まず率直に、「長い」。
文庫版上下でおよそ1200頁。
連作長編として五分冊くらいにしてもいいのではないか? 一冊一事件で。そのくらいアイディアに満ちている。
そう考えると「短い」のかも。
探偵小説として非常に濃い。
ド派手などんでん返しはないが、トリックは冴え、技巧を凝らした構成も素晴らしい。
登場人物が「宿命城殺人事件」を書くことで真実を描き出したのだ。
あとがきも興味深い。
次は「鳥類学者のファンタジア」を読もうか。
そういえば、これを読むに先立って、著者が影響を受けたという「グランド・ミステリー」を読んだのだ。
史実とSF的発想、事件の現実的解決という点では類似していた。

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