道尾秀介「シャドウ」

シャドウ (創元推理文庫)
道尾 秀介
東京創元社
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予想外の展開の連続はさすがに本格ミステリ大賞受賞作だが、それほど楽しめなかったというのが率直な感想である。
この手の小説は問題あるいは考えるべき謎が曖昧なため、予想の斜め上を行く展開があっても、その予想自体が不安定なので「やられた」感に乏しいのだ。
構造としては、少年の冒険譚と父親の復讐劇といったところか。
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島田荘司「帝都衛星軌道」

帝都衛星軌道 (講談社文庫)
島田 荘司
講談社
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これはもはやミステリーではない。
日本人はクズだという主張だ。
特に権力を持った人間は手に負えない。
そして弱者は常に虐げられる。
ピカレスクな郡司の言葉の説得力といったら……。
トリックは単純この上ないが意外性たっぷり。
これはやはりミステリーだ。

ジーン・ウルフ「拷問者の影 新しい太陽の書①」

拷問者の影(新装版 新しい太陽の書1) (ハヤカワ文庫SF)
ジーン・ウルフ
早川書房
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物語としては序章なのだろう。
四百ページを優に超えるボリュームだが、ストーリーはあまり展開しない。
まず墓場でのヴォダルスとの出会い。
セヴェリアンとセクラの恋の顛末。
彼女を自殺させたことで組合を追われることになったセヴェリアンの旅路。
アギアとの出会い。
謎の決闘。
ドルカスとの出会い。
アギルスとアギアの策略。
ドルカスの謎。
“調停者の鉤爪”とは?
と、こんな感じで、壁を通り抜ける途中で終わる。
まだまだこれからだ。
第1巻を読み終えて、どこがSFなのか、疑問に思っていたら、解説にネタバレがあった。もう驚愕は味わえなさそうである。こういう解説は最終巻でしていただきたい。
あとがきを読むと作者の立場は未来の書物の翻訳者ということになっているらしい。
ついでにこの物語を書いているセヴェリアンは現在“絶対者の家”にいてどうやら独裁者となっているようだ。

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