大友克洋「AKIRA6」


凄かった。
科学を超えた真理。内なる力を使うエスパー。自己という殻を破り、宇宙に流れる莫大なエネルギーを利用すれば、どんなことも可能になる。これって、「鋼の錬金術師」も影響を受けているのではないだろうか。神や真理といった絶対的な力の存在と、それを手に入れようとする者という構図である。緻密な書き込みはもちろん、覚醒後の鉄男に関するイマジネーションが凄まじい。こういうのをやられると、みんなが追随したくなるのもよくわかる。インパクトが強すぎて、新しい発想を阻害するのではないか。早い者勝ちと言ってしまえばそれまでだが、アイディアは出尽くしたと感じられる中では小手先の勝負をしがちになって、受け手としては面白くない。なぜ大友なのか、という疑問の答えが少し見えたような気がする。戦後、漫画という文化を確立した先人たちができることは全てやってしまった感があって、新たなベクトルとして、ヴィジュアル的なリアリティを追求したのが彼ではなかったか。ストーリーテリングの手腕もすばらしいが、やはりもうひとつの代表作「童夢」も演出の手法がエポック・メイキングだったのだ。簡単に言えば、内容よりも見せ方が重要だということになる。まあ、これは傑作の必要条件であるのだろう。つまらない理屈はこのくらいにして、とにかく凄かった。
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大友克洋「AKIRA5」


ジョーカーって誰だっけ? と数秒間記憶を探ると、一巻を思い出した。
物語は佳境、アキラを巡る争いは、その裏側で、鉄男の力をアキラにぶつけ、相殺しようというミヤコたちの思惑が明らかになる。
ところで、今巻の幕切れは、なんだか計算ミスのような気がする。4巻まではダイナミックなコマ割りで続きへの物凄い引きが感じられたが、ここではそれが少しマイルドになっていた。連載作品だから、こういうのもあって当然だと思うが、これまでと違っていたので気になった。
今思ったが、連載の切れ目が全然わからない。連載時はどうなっていたのだろうか。

大友克洋「AKIRA4」


サブタイトルは鉄男ではなくケイだった。わたしの予感はものの見事に外れた。ここから第二部っぽい。
アキラ覚醒後、荒廃したネオ東京は、生存者たちがアキラとミヤコの二大勢力に分かれて対決の様相を呈していた。今回は番号を振られた老いた子供たちの争奪戦。
前巻の感想は間違いで、金田は死んでいた。確認してみると、単純に人物を見分けられていなかっただけだ。しかし、終盤で金田は復活する。あれは、生まれてきたのだろうか。鉄男の見たイメージ、アキラが形作っていた二重螺旋。だとしたらそこにあるのは生命か。復活はメシアの条件だ。主人公であるところの金田が果たす役割が気になる。物語はどこへ行き着くのか。終盤、新都崩壊の場面で、騒がしいシーンのはずなのに、静謐な印象を受けたので、その理由を考えてみた。答えは簡単で、擬音がないのだ。演出としては無音に近い。もしかしたらスローモーションもかかっていたかもしれない。関係ないけれど、おばさん無双だなぁ(裸も含めて)。

大友克洋「AKIRA3」


鉄男で始まり鉄男で終わった。次巻は鉄男の話になりそう。
やはりアキラが爆弾だった。中盤からのごちゃごちゃ感がすごいな。アキラ争奪戦は軍とネズミとミヤコと金田の四つ巴。結果誰も手に入れられないまま、アキラが爆発し、バッドエンド。
なぜ金田は生き残ったのか。直前の描写は単なる演出だったのか。
ここへ来て勢力関係がわかってきた。最初は軍と竜たち、敵対勢力の争いだった。彼らを支援、指揮していたのはミヤコを祀る新興宗教団体を背後に持つ野党の党首根津。巻き込まれた金田と鉄男。

大友克洋「AKIRA2」


内容は期待通りかそれ以上。あらすじはどうせまた次巻の巻頭にまとめられているはずだからそちらを参照。
終盤でアキラらしき子供が目覚めた。とにかくエキサイティングで続きが気になる。
ここまでの伏線から考えると、関東に落とされた新型爆弾というのは嘘で、実際はアキラの暴走だったのではないか。そう考えるといろいろとすっきりする。
そうだ、SOLだ。銀魂(Stalker Oshioki Laser)を見た後だったので笑えた。ちなみに本物はSatellite in Orbital Laser-weapon。

大友克洋「AKIRA1」


関東に新型爆弾が投下され、第三次世界大戦に発展した。舞台はそれから三十年後の日本。爆弾の爪痕が大地に痛々しく残っている。暴走族が高速道路の立ち入り禁止区域を走っていたら、目の前に子供か老人かわからない風貌の人間が立っていた。鉄男は轢きそうになるが、なぜかバイクの方が吹き飛ばされた。金田の目の前で男は消える。すぐに軍がやってきた。と、導入はこんな感じ。
軍は超能力の研究をやっているらしい。老いた子供は実験体で、脱走者だった。軍部と対立する組織の闘いに巻き込まれた金田。実験体となった鉄男は能力を使って、金田たちと対立するグループを率い、争うことになる。そして軍が介入してきたところでto be continued。
AKIRAとは何か。目覚めていないらしいが、近いうちに目覚めるらしい。続きが気になる。
全六巻で、映画化もされている。とりあえず読んでいこう。版が大きいので、書き込みの細かさが見て取れる。この絵柄に多くの漫画家が影響されたらしく、確かに「攻殻機動隊」も同じ印象だ。素人から見てどこがすごいのかよくわからないが、プロが評価して真似たというのはとにかくすごいという証明にはなる。

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