東川篤哉「館島」

館島 (創元推理文庫)
館島 (創元推理文庫)
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東川 篤哉
東京創元社
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もうすぐ解決篇のようなので、推理めいたことをしてみようと思う。
第二章まで読んだところで、十文字和臣の墜落死事件のトリックを思いついた。建物の中央部、つまり螺旋階段部分が上昇するのではないか。存在しない地下室への階段と扉、展望の良くない展望室から想像した。この場合、謎だった墜落現場は屋上ということになり、建物の周囲にそれらしき痕跡がないことを説明できる。屋上の表面はステンレスなので清掃も容易だろう。本来一階の踊り場である死体発見現場は屋上に直接つながっていたと考えられ、移動の手間も省ける。このとき当然地下室の扉は四階とつながっている。結論として他殺か自殺かは定かではないが、死体を移動させた何者かがいることは明らかである。このトリックを前提として信一郎の事件を見ると、不完全ながら密室となっていた屋上への出入りが小道具や特別な技術を必要としなくなる。一階分屋上部分を上昇させると、本来の屋上に飛び降りるだけで密室から脱出できる。一階分の高さは3メートルから高くても4メートルだろう。生身で十分に可能に思える。栗山はトリックに気づいたため殺されたのだろう。屋上が密室ではなくなるので犯行自体は可能。手段はとりあえず明らかにできたので、ここから犯人の絞り込みに移る。アリバイからは無理だ。シーツが証拠らしいが見当がつかない。館の名前がないというのも事件とどう関連するのか不明だ。このあたりで降参。実はもう一つアイディアを思いついたのだが、事件にうまく結び付けられなかったためボツ。一応書いておくと、螺旋階段が一周するごとに扉がついているというのは錯覚で、実は5/6周ごとなのではないかというものだ。螺旋階段が無駄に広く頭上を覆っていて全容が確認できないという点から思いついた。
答え合わせ。トリックは大体想像通り。ネジとナットまでは思い至らなかった。犯人特定の論理的なことといったらもう……。伏線を全体像に組み込めないからいつも中途半端な推理に終わるのだ。ということで、残念な敗北感はありつつも、面白かった。
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