森博嗣「そして二人だけになった」

そして二人だけになった―Until Death Do Us Part (新潮文庫)
森 博嗣
新潮社
売り上げランキング: 160020

内容(「BOOK」データベースより)
全長4000メートルの海峡大橋を支える巨大なコンクリート塊。その内部に造られた「バルブ」と呼ばれる閉鎖空間に科学者、医師、建築家など6名が集まった。プログラムの異常により、海水に囲まれて完全な密室と化した「バルブ」内で、次々と起こる殺人。残された盲目の天才科学者と彼のアシスタントの運命は…。反転する世界、衝撃の結末。知的企みに満ちた森ワールド、ここに顕現。


クローズド・サークルでこういうでかいトリックを使われたらもう脱帽するしかない。
ネタとしてはよくあるものだが、舞台装置の使い方や登場人物の設定、伏線まで完璧だと思う。
その大いなるカタルシスの先、物語の閉じ方に賛否両論あるのは当然だ。
著者いわくABSらしい。
いいたいことは理解できるが、面白いかどうかと問われれば微妙だと思う。
最初のブレーキの衝撃が最大で、その後どんどん弱まっていくからだ。
普通のミステリだと最大の衝撃は最後に用意されているものだ。きっとその方が面白い。
その上、少なくとも字面を追う限りでは、唯一の真実が示されない。
断続的な減速を経て静止するべき物語が最後に想定外の運動を見せる。
収束すると考えていた関数に極限値が二つあったというイメージ。
問題自体に瑕疵があるのか、解答者が間違えているのか、不明だ。
スポンサーサイト



綾辻行人「霧越邸殺人事件」

霧越邸殺人事件 (新潮文庫)
綾辻 行人
新潮社
売り上げランキング: 13590

内容(「BOOK」データベースより)
或る晩秋、信州の山深き地で猛吹雪に遭遇した8人の前に突如出現した洋館「霧越邸」。助かった…安堵の声も束の間、外界との連絡が途絶えた邸で、彼らの身にデコラティブな死が次々と訪れる。密室と化したアール・ヌーヴォー調の豪奢な洋館。謎めたい住人たち。ひとり、またひとり―不可思議極まりない状況で起こる連続殺人の犯人は。驚愕の結末が絶賛を浴びた超話題作。


たぶん私の読解力が足りないせいなのだろうが、「コズミック」と同じ印象を受けた。
あちらが問題作で、こちらが絶賛されているその差が理解できない。
とはいいつつ、その差は明らかで、作中における殺人事件に関してルールが遵守されているかどうかという差で、つまりフェアかアンフェアかの差である。
だが、やってることはそんなに変わらないと思うのだ。
どっちも楽しめたからいいのだけれど。

コズミック (講談社ノベルス)
清涼院 流水
講談社
売り上げランキング: 244756

西尾維新「化物語」

化物語(上) (講談社BOX)
化物語(上) (講談社BOX)
posted with amazlet at 11.12.23
西尾 維新
講談社
売り上げランキング: 338

アニメで満足したので、読んでなかった。
結構印象が違うものだな。
特に阿良々木くんのダメっぷり。
こういう自意識を抉られる話は好きだ。
漫才みたいな会話と独白がほとんどなので、話の展開が遅いのだが、読んでいる間はあまり感じなかった。
読後に、あれ?こんだけ?って感じた。
ま、出会いの物語と考えればそれも悪くない。

化物語(下) (講談社BOX)
化物語(下) (講談社BOX)
posted with amazlet at 11.12.23
西尾 維新
講談社
売り上げランキング: 423

検索フォーム
最新記事
リンク
カウンター
カテゴリ
月別アーカイブ
RSSリンクの表示
カレンダー
11 | 2011/12 | 01
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31
QRコード
QR