円居挽「丸太町ルヴォワール」

丸太町ルヴォワール (講談社文庫)
円居 挽
講談社 (2012-09-14)
売り上げランキング: 130084

内容(「BOOK」データベースより)
祖父殺しの嫌疑をかけられた御曹司、城坂論語。彼は事件当日、屋敷にルージュと名乗る謎の女がいたと証言するが、その痕跡はすべて消え失せていた。そして開かれたのが古より京都で行われてきた私的裁判、双龍会。艶やかな衣装と滑らかな答弁が、論語の真の目的と彼女の正体を徐々に浮かび上がらせていく。「ミステリが読みたい!」新人賞国内部門第2位、「このミステリーがすごい!」国内部門第11位。


なかなかすごかった。
何もかもが過剰な感じが良い。
冒頭からトリックが透けて見えたので、これを最後まで引っ張るつもりなのかと不安を覚えたのだが、そんな心配は杞憂に終わって、それどころか畳み掛けるように繰り出されるどんでん返しの波状攻撃を食らうことになり、結果的に満足だ。
ただやっぱり世界が反転する驚きが得られない。
これはもうこちらの問題だと結論してもいいのではないか。
常に叙述トリックを期待しているため、いざそれが炸裂した時に、「そういうこともあるよね」ぐらいの感想しか抱けなくなってしまっている。
トリック一般についてもしかり。
そんな中で最もというか唯一驚くことができるのはトリックを見破ったときだ。
探偵役の解説を待たず、拾い集めた違和感が隠された真相を象ったときの「まさか!」という感覚。
まとめると、騙される悦びが得られなくなって、閃きによる快感だけが残ったということだ。
先は暗いな。
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